遺伝子検査

当院の遺伝子検査

当院では、各種遺伝子検査を行っています。将来のがんのリスクを遺伝子レベルで検査したり、免疫力を判定する検査など、がんの早期発見やがんに罹る可能性などを調べることができます。早期発見・早期治療は、がんを治すには最も効果的な治療法です。当院で行っている遺伝子検査は以下の通りです。

がん早期発見

長寿・疲労

キャンテクト検査

将来のがんのリスクを遺伝子レベルで検査して、がん早期発見の指標となるのがキャンテクト検査です。がん細胞から遊離されるDNAやRNAなどの遺伝子を解析し、微小ながん細胞を検出します。同検査の主な特徴は、リスクを4段階に評価し、47の確認されているがん遺伝子mRNAを測定します。さらにがん患者では増加すると言われるfreeDNAの測定、メチル化解析(がん抑制遺伝子が変化することは、がん修復遺伝子の損傷であり、遺伝子がメチル化されることです。メチル化解析で遺伝子の変化が判断されます。)も行います。

ミアテスト(RNA検査)

血液中には病気由来のエクソームが存在しており、このエクソームの中にあるとされるマイクロRNAを検出し、疾患別のリスクを評価するのがミアテストです。評価できる疾患は、胃がん、大腸がん、肺がん、肝臓がん、脳腫瘍、食道がん、頭頸部がん、腎がん、甲状腺がん、卵巣がん、子宮がんの11種類で、がんのスクリーニングに適しています。なお、同検査はがんの超早期予測をするもので、早期診断をするものではありません。このほか、アルツハイマーの早期発見にも有用です。

マイクロアレイ検査

血液中のRNA解析をする最新の技術を用いた検査方法で、胃がん、大腸がん、膵臓がん、胆管がんの4種類を診断します。主な利点としては、がん細胞が発生している信号を高い感受性で検知(9割以上)することです。白血球の中の単核球はがん免疫に関与する細胞で、全身の血液中を巡っています。他の検査では発見できない初期のがん細胞の近くを流れて、単核球ががん細胞の存在を認識し反応します。その特性を利用した検査です。

アミノインデックス検査

血液中のアミノ酸濃度のバランスから現在の健康状態や病気の可能性を調べられるのがアミノインデックス検査です。人体の約20%がタンパク質、つまりアミノ酸でできており、人体を構成するアミノ酸は20種類あります。現在のがんリスクを3段階で評価し、有病率を算定します。なお、男性は5種(胃、肺、大腸、膵、前立腺)、女性は6種 (胃、肺、大腸、膵、乳、子宮・卵巣)のがんのリスクを評価します。がん患者には共通する変化がアミノ酸にあります。そのため、アミノ酸の組成比率が変化していると、何らかのがんが存在している可能性があるということになります。検査では、現在がんである確率をAICS値という独自の数値で表し、その数値が大きくなるほどがんが存在する確立が高くなります。しかしこれは、あくまでも現在のがんのリスクを評価するものですので、ランクAでもがんが存在しないとは言い切れませんが、精密検査をしていく指標にはなります。また、将来必ず起こるというわけでもありません。1つがんがあると複数の項目(例えば胃がん患者が胃がんと肺がんでランクBなど)でランクBやランクCとなることがあります。

腫瘍マーカー検査

腫瘍マーカーとは、腫瘍特異抗原、または腫瘍関連物質と呼ばれるもので、血液検査により、がんが作り出すタンパク質などを測定します。測定マーカーは、CEA、CA19-9、αFP、PIVKA-Ⅱ、SCC、NSE、CYFRA、血清p53で、検査対象となるがんは、肺がん、食道がん、胃がん、肝がん、膵がん、胆嚢がん、腎がんなどです。なお、男性ではPSA、γSmのマーカーも測定し、前立腺がんも検査対象になります。女性はCA15-3 、CA125のマーカーも測定し、乳がん、子宮がんも検査対象になります。

テロメアテスト(DNA検査)

テロメアとは染色体末端の遺伝子です。加齢や病気、ストレスなどにより、その長さが短くなってきます。疾患のリスクはテロメアの長さで評価します。検査では、遺伝子の強さ、遺伝子の疲労を測定することで、慢性腎不全、慢性心不全、心筋梗塞、2型糖尿病、冠動脈疾患、骨粗しょう症などを予測します。先に述べた疾患を発症しているとテロメア、Gテールは短縮しています。

サーチュイン検査(長寿遺伝子検査)

長寿遺伝子・抗老化遺伝子と呼ばれるSIRT-1を検査することで、現在の抗老化力を調べることができる検査です。長寿遺伝子の発現量が少ない方は糖尿病、動脈硬化症、認知症、骨粗しょう症などのリスクが高まります。検査では、2.5mLの採血によりRNAを抽出して遺伝子発現量を測定します。長寿遺伝子はp53、FOXO3、PGC-1a、LXRなどの転写因子の脱アセチル化により多くの細胞機能に関与し、代謝制御、生理作用を持つことが明らかになっています。その結果、心血管系疾患や神経変性疾患などの加齢関連疾患の発症を抑制する可能性が示唆されてきました。例えば肝臓でコレステロールの代謝を促進、インシュリン感受性を上げたり、脂肪細胞の分解を促進し、生成を抑制します。ミトコンドリアの新生を促進し、酸化ストレスを抑制します。ストレス応答ではゲノムを安定化し、DNA損傷を修復します。なお、長寿遺伝子は食生活や運動習慣を改善することで、疲労遺伝子であるテロメアの短縮抑制、インスリンの分泌促進、筋肉の老化防止、動脈硬化の防止、脂肪肥大抑制、脳機能にも関連しています。結果判定に3~4週間程度要します。

免疫力判定検査

8mLの採血により8項目の測定を行い、それぞれを3段階に評価してスコア化することによって免疫力を「充分高い」から「危険域」まで5段階に評価するのが免疫力判定検査です。そもそも免疫とは、異物(細菌、かび、ウイルスなど)やがんなどから身体を守る働きのことをいい、様々な細胞が働くことが免疫力を維持する秘訣なのです。免疫力は加齢、ストレス、不摂生な生活習慣などにより低下していくことで疲れやすくなり、様々な病気にもなり、持病の増悪の原因にもなります。免疫力が心配という方は、一度この検査を受けてみてください。同検査では、免疫力に関わる細胞の数だけではなくT細胞の増殖能なども検査します。結果判定に10日間程度要します。